第一種衛生管理者 過去問    

R3-10月 公開問題


関係法令(有害業務に係るもの)

問題1
衛生管理者及び産業医の選任に関する次の記述のうち、法令上、定められていないものはどれか。。
ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。
(1)常時500人を超える労働者を使用し、そのうち多量の高熱物体を取り扱う業務に常時30人以上の労働者を従事させ
  る事業場では、選任する衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。
(2)深夜業を含む業務に常時550人の労働者を従事させる事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければ
  ならない。
(3)常時3,300人の労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任しなければならない。
(4)常時600人の労働者を使用し、そのうち多量の低温物体を取り扱う業務に常時35人の労働者を従事させる事業場で
  は、選任する衛生管理者のうち少なくとも1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければなら
  ない。
(5)2人以上の衛生管理者を選任すべき事業場では、そのうち1人については、その事業場に専属でない労働衛生コンサ
  ルタントのうちから選任することができる。
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問題2
次の装置のうち、法令上、定期自主検査の実施義務が規定されているものはどれか。
(1)木工用丸のこ盤を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
(2)塩酸を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
(3)アーク溶接を行う屋内の作業場所に設けた全体換気装置
(4)フェノールを取り扱う特定化学設備
(5)アンモニアを使用する屋内の作業場所に設けたプッシュプル型換気装置
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問題3
次のAからDの作業について、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
 A 水深10m以上の場所における潜水の作業
 B セメント製造工程においてセメントを袋詰めする作業
 C 製造工程において硫酸を用いて行う洗浄の作業
 D 石炭を入れてあるホッパーの内部における作業
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)C,D
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問題4
次の特定化学物質を製造しようとするとき、労働安全衛生法に基づく厚生労働大臣の許可を必要としないものはどれか。
(1)ベンゾトリクロリド
(2)ベリリウム
(3)オルト-フタロジニトリル
(4)ジアニシジン
(5)アルファ-ナフチルアミン
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問題5
次のAからDの機械等について、法令上、厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならないものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
 A 放射線測定器
 B 防音保護具
 C ハロゲンガス用防毒マスク
 D 電動ファン付き呼吸用保護具
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,D
(5)C,D
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問題6
事業者が、法令に基づく次の措置を行ったとき、その結果について所轄労働基準監督署長に報告することが義務付けられているものはどれか。
(1)雇入時の有機溶剤等健康診断
(2)定期に行う特定化学物質健康診断
(3)特定化学設備についての定期自主検査
(4)高圧室内作業主任者の選任
(5)鉛業務を行う屋内作業場についての作業環境測定
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問題7
屋内作業場において、第二種有機溶剤等を使用して常時洗浄作業を行う場合の措置として、有機溶剤中毒予防規則上、正しいものは次のうちどれか。
ただし、同規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。
(1)作業場所に設ける局所排気装置について、外付け式フードの場合は最大で 0.4 m/sの制御風速を出し得る能力を有
  するものにする。
(2)作業中の労働者が有機溶剤等の区分を容易に知ることができるよう、容器に青色の表示をする。
(3)有機溶剤作業主任者に、有機溶剤業務を行う屋内作業場について、作業環境測定を実施させる。
(4)作業場所に設けたプッシュプル型換気装置について、1年を超える期間使用しない場合を除き、1年以内ごとに1回、
  定期に、自主検査を行う。
(5)作業に常時従事する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、有機溶剤等健康診断を行う。
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問題8
次の業務のうち、当該業務に労働者を就かせるとき、法令に基づく安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならないものに該当しないものはどれか。
(1)石綿等が使用されている建築物の解体等の作業に係る業務
(2)チェーンソーを用いて行う造材の業務
(3)特定化学物質のうち第二類物質を取り扱う作業に係る業務
(4)廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務
(5)エックス線装置を用いて行う透過写真の撮影の業務
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問題9
粉じん障害防止規則に基づく措置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ただし、同規則に定める適用除外及び特例はないものとする。
(1)屋内の特定粉じん発生源については、その区分に応じて密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置若しく
  は湿潤な状態に保つための設備の設置又はこれらと同等以上の措置を講じなければならない。
(2)常時特定粉じん作業を行う屋内作業場については、6か月以内ごとに1回、定期に、空気中の粉じんの濃度の測定を行
  い、その測定結果等を記録して、これを7年間保存しなければならない。
(3)特定粉じん発生源に係る局所排気装置に、法令に基づき設ける除じん装置は、粉じんの種類がヒュームである場合に
  は、サイクロンによる除じん方式のものでなければならない。
(4)特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場については、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以
  上の措置を講じなければならない。
(5)粉じん作業を行う屋内の作業場所については、毎日1回以上、清掃を行わなければならない。
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問題10
女性については、労働基準法に基づく危険有害業務の就業制限により次の表の左欄の年齢に応じ右欄の重量以上の重量物を取り扱う業務に就かせてはならないとされているが、同表に入れるAからCの数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

年齢 重量(単位 キログラム)
断続作業の場合 継続作業の場合
満16歳未満 8
満16歳以上満18歳未満 15
満18歳以上 30
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関係法令(有害業務に係るもの)

問題11
労働衛生対策を進めていくに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 振動工具の取扱い業務において、その振動工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値に応じた振動ばく露時間
  の制限を行う。
B 有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の吸い込み気流の風速を測定する。
C 強烈な騒音を発する場所における作業において、その作業の性質や騒音の性状に応じた耳栓や耳覆いを使用する。
D 有害な化学物質を取り扱う設備を密閉化する。
E 鉛健康診断の結果、鉛業務に従事することが健康の保持のために適当でないと医師が認めたものを配置転換する。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)C,D
(5)D,E
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問題12
次の化学物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)の空気中で蒸気として存在するものはどれか。
ただし、蒸気とは、常温・常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発又は昇華して気体となっているものをいうものとする。
(1)塩化ビニル
(2)ホルムアルデヒド
(3)二硫化炭素
(4)二酸化硫黄
(5)アンモニア
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問題13
作業環境における有害因子による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)電離放射線による中枢神経系障害は、確率的影響に分類され、被ばく線量がしきい値を超えると、発生率及び重症度が
  線量に対応して増加する。
(2)金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を
  受けたことにより発生する。
(3)潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組
  織を圧迫することにより発生する。
(4)振動障害は、チェーンソーなどの振動工具によって生じる障害で、手のしびれなどの末梢神経障害やレイノー現象など
  の末梢循環障害がみられる。
(5)凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
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問題14
金属による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎機能障害などがみられる。
(2)鉛中毒では、貧血、末梢神経障害、腹部の疝痛などがみられる。
(3)マンガン中毒では、筋のこわばり、震え、歩行困難などのパーキンソン病に似た症状がみられる。
(4)ベリリウム中毒では、溶血性貧血、尿の赤色化などの症状がみられる。
(5)金属水銀中毒では、感情不安定、幻覚などの精神障害や手指の震えなどの症状・障害がみられる。
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問題15
厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。
(1)発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じて
  リスクが割り付けられた表を使用する方法
(2)取り扱う化学物質等の年間の取扱量及び作業時間を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等
  する方法
(3)発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
(4)ILOの化学物質リスク簡易評価法(コントロール・バンディング)を用いる方法
(5)対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸
  と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
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問題16
作業環境における騒音及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)音圧レベルは、その音圧と、通常、人間が聴くことができる最も小さな音圧(20μPa)との比の常用対数を20倍して求められ、その単位はデシベル(dB)で表される。
(2)等価騒音レベルは、単位時間(1分間)における音圧レベルを10秒間ごとに平均化した幾何平均値で、変動する騒音レ
  ベルの平均値として表した値である。
(3)騒音レベルの測定は、通常、騒音計の周波数重み付け特性Aで行う。
(4)騒音性難聴の初期に認められる4,000Hz付近を中心とする聴力低下の型をc5dipという。
(5)騒音は、自律神経系や内分泌系へも影響を与え、交感神経の活動の亢進や副腎皮質ホルモンの分泌の増加が認めら
  れることがある。
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問題17
電離放射線などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)電離放射線には、電磁波と粒子線がある。
(2)エックス線は、通常、エックス線装置を用いて発生させる人工の電離放射線であるが、放射性物質から放出されるガン
  マ線と同様に電磁波である。
(3)エックス線は、紫外線より波長の長い電磁波である。
(4)電離放射線の被ばくによる白内障は、晩発障害に分類され、被ばく後、半年~30年後に現れることが多い。
(5)電離放射線を放出してほかの元素に変わる元素を放射性同位元素(ラジオアイソトープ)という。
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問題18
厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として
  設定されたものである。
(2)原材料を反応槽へ投入する場合など、間欠的に有害物質の発散を伴う作業による気中有害物質の最高濃度は、A測定
  の結果により評価される。
(3)単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布は、B測定の結果により評価される。
(4)A測定の第二評価値及びB測定の測定値がいずれも管理濃度に満たない単位作業場所は、第一管理区分になる。
(5)B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所は、A測定の結果に関係なく第三管理区分に区分される。
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問題19
特殊健康診断に関する次の文中の「   」内に入れるAからCの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として生物学的モニタリングがあり、トルエンについては、
 尿中の「 A 」を測定し、「 B 」については、「 C 」中のデルタアミノレブリン酸を測定する。」
    A   B   C
(1)馬尿酸  鉛  尿
(2)馬尿酸  鉛  血液
(3)マンデル酸  鉛  尿
(4)マンデル酸  水銀  尿
(5)マンデル酸  水銀  血液
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問題20
呼吸用保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)防毒マスクの吸収缶の色は、一酸化炭素用は黒色で、有機ガス用は赤色である。
(2)高濃度の有害ガスに対しては、防毒マスクではなく、送気マスクか自給式呼吸器を使用する。
(3)型式検定合格標章のある防じんマスクでも、ヒュームのような微細な粒子に対して使用してはならない。
(4)防じんマスクの手入れの際、ろ過材に付着した粉じんは圧縮空気で吹き飛ばすか、ろ過材を強くたたいて払い落として
  除去する。
(5)防じんマスクは作業に適したものを選択し、顔面とマスクの面体の高い密着性が要求される有害性の高い物質を取り扱
  う作業については、使い捨て式のものを選ぶ。
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